

演奏歴のある曲
あ行~
●『源氏物語』より 葵上 ●敦 盛 ●天岩戸 ●天の羽衣 ●飴買い幽霊 ●板敷山(親鸞聖人) ●石の枕(親鸞聖人) ●『イソップ物語』よりウサギと亀 ●宇治川の先陣争い ●扇の的 ●大保原の戦いと菊池武光の夢~太刀洗の地名の由来~
か行~
●巌流島の決闘 ●ガドルフの百合(現代音楽作品・作曲/宇佐美陽一) ●-火雷天神-菅原道真 ●城井落城物語~宇都宮鎮房の最期~ ●祇園精舎 ●清盛の出生 ●黒田武士 ●源平義経弓流し ●功山寺決起 ●五家荘 平家落人伝説『岩奥の恋物語~那須小太郎と鬼山御前~』 ●五条の橋
さ行~
た行~
●鯛の婿入り ●壇ノ浦 ●琵琶×朗読 「鶴の恩返し」
は行~
●博多三番叟 ●博多米一丸 ●白虎隊 ●鵯越の逆落し ●廣田弘毅 ●風林火山 ●本能寺
ま行~
●神輿振り ●耳なし芳一 ●蒙古襲来!

オリジナル曲
作詞・作曲
あ
『源氏物語』より 葵上
2024年、大河ドラマ「光る君へ」で紫式部が取り上げられたことに触発されて作った作品。タイトルは光源氏の正妻「葵上」なのに、主人公は愛人の「六条御息所」。こんなヒヨッコの男の子に教養深い大人の私が惹かれるなんて、そんな自分が許せない。そして「奥さんと仲良くなれないんだよね」と聞いていたのに、子供が生まれるですって!?何だかもう許せない。奥さんが憎く思えてきた!! で生霊と化した六条御息所が、出産真っ最中の葵上に取りついて、そばにいた光源氏に恨み節。合唱を長くやっていらっしゃったお弟子さんに向けて、伸びやかな歌い方も取り入れた、ドロドロドラマチックな曲。
天岩戸
高木初・四弦を用いた一曲。太陽の神・アマテラスが岩屋に籠ってしまったことで、世界は永遠の闇に包まれ、悪神が騒ぎ出して困り果てた八百万の神様たち。知恵の神様・オモイカネの発案で、アマテラス様を外に導き出すべく一芝居打つことにしました。大きな榊や桶で舞台をこしらえ、力の神様・タヂカラオが岩戸の傍にこっそりスタンバイ。長鳴鳥(ニワトリ)の声を合図に、いざ大芝居の幕が開く!高天原一の舞姫・アメノウズメが、インドのダンスかフラメンコか!?みたいな感じで踊ります。この踊りのシーンでフラメンコのような音を出すために、調弦もオリジナルで考えたものを採用しました。古典の概念を取っ払って、とにかくお客様に楽しい気分になっていただきたい、「琵琶でもこんなにノリのいい曲ができるよ!」という一曲です。
天の羽衣
誰もが知っている「天の羽衣」の話。ストーリー展開は地域によっても色々バリエーションがあるようですが、この曲は私が小さい頃に聞いた内容をベースにしています。海で水浴びをしていた天女に一目惚れした漁師が、羽衣を手にして返さず、天に帰れなくなった天女と漁師は結婚。二人は子宝にも恵まれましたが、その子が歌う子守歌の中に羽衣の隠し場所を知った天女が羽衣を見つけ出し、子供の手を引いて天に昇って行ってしまう、というお話です。
私が住んでいる九州・沖縄地方にも根強く伝承が残っていることをヒントに、琵琶で『沖縄音階』にチャレンジしました。(見えるでしょうか、沖縄の海が…。)また、5本の糸のうち2本を普段とは違う音で調弦して弾いてみたり、いろいろと試みの多い作品です。
飴買い幽霊
琵琶といえばやっぱり怪談!? ずっとオリジナルの怪談ものを作ってみたくて、地元・福岡にも伝承の残る「飴買い幽霊(子育て幽霊)」を曲にしました。ラジオドラマのような雰囲気の曲です。全体として怪談らしいドロドロした感じを出すために、音を低く調弦して作曲しています。そのため、自分でも女とは思えない男性並みの低い声で歌います…。
丑の刻になると一文銭を手に飴を買いに来る見慣れない女。怪しんだ飴屋の主人が女のあとをつけて行くと、女の影は寺の門を抜け、墓場に消えた。微かに聞こえる赤子の声を頼りに墓を掘り返してみると、そこには若い女の亡骸と、すがり付いて泣く赤子の姿が…。怖っ…。でも、ただ怖いだけじゃない。「母親の子を思う気持ちゆえの出来事」というのも私の中ではポイントが高いお話です。
『イソップ物語』より兎 と 亀
作曲当時2歳・3歳だった娘たちと、何とか一緒に舞台に立ちたい!共演したい!という親のエゴからできた作品。2人がよく歌っていた童謡「ウサギとカメ」をコミカルな琵琶曲に仕立てました。内容は皆さんご存じの通り。「亀くん、君は本当に足が遅いねぇ」「僕だって、イザとなったら速く走れるさ!」売り言葉に買い言葉!? ウサギと亀の真剣勝負!位置について、よーいドン?兎はピョンピョン!亀、のそりのそり…。さて、勝敗や如何に。お客様にも「ウサギとカメ」の童謡を一緒に歌っていただいたり、参加型の楽しい一曲です。初演では、娘たちが兎と亀の恰好をして、会場を盛り上げてくれました。
宇治川の先陣争い
こちらも『平家物語』より。都で乱暴狼藉を働く木曽義仲を討伐するために派遣された一軍の中、「佐々木高綱」と「梶原景季」という武将二人がダブル主演です。源頼朝からそれぞれに「生月(いけづき)」「磨墨(するすみ)」という名馬を与えてもらった二人が、川を一番に渡り切って先陣の名乗りを上げようと、宇治川に勇んで馬を乗り入れます。「待ち給え梶原殿!貴殿の馬の腹帯が緩んでおるぞ!」「おお、これはかたじけない。危ないところ…(緩んでないじゃん…)だましたな佐々木殿!」
相手をだましてでも、先陣を取りたい!二人の掛け合いが楽しい、運動会のような曲です。誰も死なない、全然悲しくない。平家物語の中では珍しい、ほんわかした場面です。
扇の的
初めて作詞(編詞)を手掛けた作品。『平家物語』の中でも、有名な場面の一つ。 「源氏の武将・那須与一(20歳くらい)が、小船の上にユラユラ掲げられた扇の的(しかも70m以上先…)、その扇の要をスパッと射切って、扇が虚空にひらりひらりと舞いながら落ちていく」という、とてもカッコいいシーンです。
学生時代に教科書で読んだことがある方も多いのでは?かく言う私も中学生の時、古典の時間に『扇の的』が暗唱の課題になり、ムニャムニャと呪文のように覚えた思い出があります。この出来事、平家物語では「頃は二月十八日の酉の刻ばかりのこと」だそうで、なんと私の誕生日と同じ日!ということで、作詞第一号の題材に選びました。
か
-火雷天神-
菅原道真
現代でも人々の信仰厚く、天神様として祀られる菅原道真。平安時代の文人・学者で有能な政治家でもあった彼は、左大臣・藤原時平の謀略によって太宰府へ流されたまま生涯を閉じます。ところがその死後、都では天変地異が頻発。「これは…、道真の祟りじゃっ!!」 道真は、これらの天変地異とオーバーラップして「怨霊」「雷神」と恐れられ、神様として祀られるようになるのです。この曲は、今は穏やかな天神様の「荒れ狂う雷神」としての姿を、オリジナルの変調調弦で表現したもの。普通はやらないような弦の押さえ方をしてみたり、なかなかロックな感じに仕上がっています。
城井落城物語~宇都宮鎮房の最期~
大河ドラマ『軍師官兵衛』が放映された年に、黒田官兵衛の謀略で殺された「宇都宮鎮房」のご当地・福岡県築上町の委託を受けて、地元の方のディープな「鎮房愛」をヒシヒシと感じながら書いた作品です。築上町にて初演。
地域に伝わる「盆踊り口説き」の唄【城井落城物語】をもとに、「宇都宮と黒田軍との戦いぶり」「愛娘・鶴姫と黒田の政略結婚」「黒田長政の手によって宇都宮鎮房が殺される場面」を描いた、「The活劇」な一曲。当然ながら、黒田側は徹底的に悪者です。
功山寺決起
幕末大好きな夫に歌詞を監修してもらった、初共同作品。元治元年(1864年)、幕府の征討軍を眼前にして存亡の危機にある長州藩。高杉晋作は藩のやり方に異を唱え、一戦交える覚悟を説いて回るも、皆「無謀な戦いには加わらぬ」と応じようとはしなかった。「従う者はわずかでも、たとえ一人でもやるしかない。」藩政の一新を求め、決起を決意した高杉は、雪の舞う長府・功山寺で挙兵する。「これより長州男児の肝っ玉、御目にかけ申す!」動けば雷電の如く―。維新回天の扉を開き、長州人の心を奮い立たせた決起の瞬間を、カッコ良さ満載の変調調弦で。貴方の心も熱くなれ!
五家荘 平家落人伝説
岩奥の恋物語
~那須小太郎と鬼山御前~
熊本県・八代市「五家荘」に残る、源氏の武将と平家の女官の恋物語。五家荘で毎年演奏させていただける機会を得て、是非とも曲をと手掛けた作品です。壇ノ浦の戦いで平家が滅亡してからも、鎌倉の源頼朝は、平家一掃を目指して全国各地に追捕の手を伸ばしていた。現在の五家荘にも平家が落ち延びたという話を耳にした頼朝は、かの屋島の戦いで見事扇を射落とした、那須与一に平家追討を命じる。与一は、息子の「小太郎」にその任を務めさせることにするが…。「ここには誰もおりませぬ。」平家が落ちたであろう地に踏み入った小太郎をそう引き留めた女性がいた。もうね、ここから先は聴いてのお楽しみ。キュンキュン(←死語)していただきます。
五条の橋
京都・鴨川に掛かる五条の橋に、夜な夜な化け物のような大男が出るという。その男は、橋を通る者の太刀を片っ端から奪って行くのだそうな。その話を聴いた後の義経「牛若丸」は、女物の薄衣をひっかけ、橋の欄干に笛を吹きながら男を待った。「やれ小童!その刀、置いてゆかねば奪い取る!」「私の刀、取れるものなら取ってみよ。」大男は長刀を振り回して食って掛かるも、ひらりひらりと翻弄され、やがて義経の前に膝をつく。その男こそ、生涯命を懸けて義経を守る家臣となる、武蔵坊弁慶。義経・弁慶主従の出会いの場面を、鮮やかに描きます。
さ
四境の役~大島口の戦い~
第二次長州征伐から150周年の年に、戦いの舞台となった山口県周防大島町の委託を受けて書いた作品。周防大島にて初演。
圧倒的な幕府軍の戦力により、敗走を余儀なくされた大島の兵。その敗走の一報を受けて、応戦の旗を掲げた長州藩が送り込んだのが、海軍総督・高杉晋作。その高杉が海から仕掛けた奇襲を皮切りに、第二奇兵隊・諸隊、そして島民も加わった凄まじい反撃が繰り広げられます。これがまた、カッコいいエピソードがあったりするんですよ。旧式装備の幕府軍が撤退に至るまでを、映画のような雰囲気で仕上げました。
十二支のはなし
皆さんお馴染みの『干支』。「子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥」の動物が、どうしてこの順番なのかご存じですか?そして、どうして猫がこの中に入っていないのか!!(とても不満)? その由来やら理由を、「まんが日本むかしばなし」風に聴いていただける一曲です。
この曲は、とにかく猫を好きすぎる私(もちろんワンちゃんも好きです。モフモフしたものは無条件に好きです…。)が、猫が出てくる歌が琵琶になかったことから、猫好きの欲望を満たすために作ったものですが…、「子供たちにも楽しく琵琶を聴いてもらえたら」という思いも込めて、とにかく分かりやすさ第一で楽しく仕上げています。お客様にも参加していただくパートあり!
た
鯛の婿入り
初めて、詞と曲の両方を手掛けた作品。盲僧琵琶の中の「くずれ」といわれる娯楽的要素の強いジャンルの中から題材を選んで(原曲は、肥後琵琶/山鹿良之 氏の音源を参考にしています。)、詞も曲も現代風にアレンジしました。皆さんご存知のメロディも出てくるかも!?
大分県豊後灘に住む鯛の若者「鯛之助」が、長崎県平戸沖の「おフク」というフグの娘の許に、行列を作って婿入りしていきます。しかしこの二人は、祝言のその日が初対面。さてこの結婚、上手くいきますかどうか…は聴いてのお楽しみ。水の中に住む生き物の名前、宴会の場面なども歌い込まれた、とても楽しい曲です。聴いたら、琵琶のイメージが変わるかも!
な
西島伊三雄物語
「大阪万博シンボルマーク騒動」
博多の図案屋・西島伊三雄さんの十七回忌の年に合わせて行われた展示と基調講演のため、生前のエピソードを琵琶にしました。可愛らしい童画絵はもちろん、数々の商品パッケージを手掛けた西島さん(有名どころでは「うまかっちゃん」とか)、実は1970年・大阪万博のシンボルマークもデザインに携わっていらっしゃる…はずだったの、ご存知ですか? 実は、最初の選考で西島さんのデザインに決まっていたのに、大人の事情で違うものが採用されたのです。普通なら「なぜ私のデザインじゃないのか!」と抗議したくなるところ、西島さんは「色々あろうばってん、しよんなかでっしょうもん。」とあっさり。知らない方も多いこのエピソードを、楽しく分かりやすく、西島さんのお人柄も出るように、博多弁のセリフ満載で語ります。
は
鵯越の逆落し
『平家物語』より。源義経とその選ばれし精鋭たち(70騎ぐらい)が崖下にいる敵軍の背後を指して、馬を繰って断崖絶壁を駆け下っていくという、めちゃくちゃカッコいいシーン。(本当はロバみたいな馬に乗ってたんでしょ、知ってますけどね。)とにかく、躍動感のある曲を作ってみたくて取り組んだ作品です。
細かい内容は色々ありますが、とにかくもう説明不要、下に突っ込んでいく。その中にも緩急があって、ジェットコースターに乗っているような気分になれる一曲です(少なくとも弾いている本人は…)。 さあ、アナタも一緒に乗りませんか!アトラクション「鵯越の逆落し」。。。自分の上司が義経だったら、私は嫌だなぁ…。本物のジェットコースターも苦手です。
ま
蒙古襲来!
蒙古襲来(2回あった)の一度目から750年の節目となる2024年、蒙古軍と奮戦した御家人がかつて治めていた自治体を中心に「元寇ゆかりのネットワーク」なるものが発足しました。そのネットワークに加入したことを記念して、福岡県・築上町の依頼を受けて作った作品です。築上町の旧藏内邸で初演。この時は『奮戦!宇都宮通房』とサブタイトルを付けて、通房を歌い込みました。見たこともないような武装船、敵方から飛んでくる「てつはう」。かつて経験したことのないような対外戦に挑んだ武士の姿を、めちゃくちゃ勇ましく、カッコよく歌います。一曲終わったら「自分も一緒に戦ってた」くらいの勢いでゼーハーします。
や
なし
ら
なし
わ
なし
朗読作品
大保原の戦いと菊池武光の夢
~太刀洗の地名の由来~
大刀洗町での演奏の際、ご当地に関わる演目として書いた【朗読+琵琶】の作品。「太刀洗」という地名の由来となった戦いの場面を、分かりやすく文章にしました。歴史を知らなくても、時代劇の戦さのシーンを見るような感じで、楽しんでいただけると思います。
南北朝時代の武将・菊池武光が主人公。北朝軍と南朝軍が筑後川の北側で激突した、1359年「筑後川の戦い(大保原の戦い)」が舞台です。 苛烈を極めた戦いで傷ついた菊池武光が近くの小川で血のついた刀を洗うと、川が真っ赤に染まったことから、「太刀洗」という地名になったんだそうな。(ちなみに地名としては「太刀洗」ですが、町名になると「大刀洗町」です。)
朗読と詩吟・琵琶でおくる
「西郷隆盛」
2018年の大河ドラマ『西郷どん』の放送を前に作った【朗読+詩吟+琵琶】の作品。詩吟の鶴洲流宗嗣・河野声洲氏と初演。鹿児島の城下町に下級武士の長男として生まれ、人々に慕われて幕末の英雄として生き抜いた、その波乱万丈の人生を色鮮やかに描きます。途中クスリと笑えるシーンも交えながら、鹿児島弁のセリフもたっぷり、詩吟と琵琶で盛り上げます。幕末以降の歴史って、学校でしっかり習わないんですよね。同じ藩や人物の立場もコロコロ変わったりして、何かと分かりにくい時代。高校では日本史選択でしたが、全くもって歴史が得意でない私。その私が一生懸命勉強して、噛み砕いて噛み砕いて書き上げました。歴史嫌いな方にも、きっと楽しんでいただけると思います(笑)
鶴の恩返し
一軒のあばら家に倹しく住んでいた、心優しいおじいさんとおばあさん。ある冬の日、薪を売った帰りの畦道で、おじいさんは罠にかかっている鶴を助ける。その晩、降りしきる雪の中、あばら家の戸を叩く者があった。「どうか一晩、ここに泊めてください。」外に佇んでいたのは、息を呑むように美しい一人の娘。「機織りをしたいので、部屋を一つ貸してください。その間、決して中を覗かないで。」 人の心と鶴の心が通じ合う、心に染みる昔ばなし。
ヤマトタケル
古事記の中に出てくる人物で、結構カッコいい!でも悲劇…な印象があるヤマトタケル。九州の熊襲兄弟・叔母のヤマトヒメ・伊吹山の白イノシシなど、キャラ立ちばっちりな登場人物と絡めながら、数々のエピソードを追っていきます。勘違いで実兄を殺ってしまい、父に疎まれて九州へ、そして、死後白鳥になって飛んで行くシーンまで、通して聴くと思わず感情移入してしまうかも!? 似たような名前がいろいろ出てきて、本だと投げ出してしまいそうな古事記ですが、琵琶と朗読と一緒に、巻物を繰るような気分で、お子さんでも分かりやすくお話を楽しんでいただけます。フリーアナウンサー・福島可南子さんと結成した、琵琶×朗読ユニット「Amateluz~アマテラス~」の初作品。



